アピアランスケアと、大切な人を支えるための情報

アピアランスケアとは何か|ウィッグ以外にできること

アピアランスケアとは何か|ウィッグ以外にできること

「アピアランスケア」という言葉を、聞いたことはありますか。

ある調査では、この言葉の認知度は11.3%にとどまっているという
結果もあります。つまり、多くの方が、この言葉を知らないまま、
外見の変化と向き合うことになっているのが実情です。

これまでの記事では、ウィッグについて主にお伝えしてきましたが、
アピアランスケアは、ウィッグだけにとどまりません。
この記事では、アピアランスケアの全体像と、ウィッグ以外にできることを整理します。

アピアランスケアとは何か

厚生労働省の定義によると、アピアランスケアとは
「医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見の変化に起因するがん患者の
苦痛を軽減するケア」
とされています。

単なる美容目的ではなく、治療による外見の変化から生じる苦痛を
和らげ、その人らしい生活を取り戻すための支援
という位置づけです。

ウィッグ以外に、こんなケアがある

眉毛・まつ毛のケア

抗がん剤治療の影響は、頭髪だけでなく、眉毛やまつ毛にも及ぶことがあります。
国立がん研究センターでは、眉の描き方を具体的に説明したリーフレット
を公開しており、こうした情報を参考にする方法があります。

近年では、アートメイクを選択肢の一つとする方
もいます。ただし、これは医療行為に近い施術になるため、
実施する場合は信頼できる施術者・医療機関を選ぶことが大切です。

肌・爪のケア

抗がん剤治療により、肌の乾燥やかゆみ、爪の変化(変色、もろくなる等)が
起こることもあります。症状が出た場合は、自己判断で市販品を試す前に、
まず担当医や医療従事者に相談する
ことが基本です。

脱毛から回復までの、一般的な経過

抗がん剤の副作用としての脱毛は、一過性の症状です。
一般的に、治療が始まって2〜3週間後に症状が出始め、治療終了後2〜3か月ほどで
産毛が生え始め、3〜6か月ほどで髪がしっかり生えそろう
とされています。

ただし、これはあくまで一般的な目安であり、個人差があります。ご自身の
状況については、必ず担当医にご確認ください。

一人で悩まず、相談窓口を頼ってください

がん診療連携拠点病院等では、「がん相談支援センター」で、
アピアランスケアに関する相談を受け付けています。

その病院に通院していない方でも、
どなたでも利用できる窓口です。
必要に応じて、がん看護外来や
化学療法室のスタッフとも連携して対応してもらえます。

一人で、あるいはご家族だけで抱え込まず、こうした窓口の存在も
知っておいていただければと思います。

まとめ:知っているだけで、選択肢が広がる

アピアランスケアという言葉自体、まだ広く知られていません。
だからこそ、知っているだけで、選べる選択肢が広がります。

ウィッグ、眉毛・まつ毛のケア、肌や爪のケア、そして相談窓口。
それぞれ、必要なタイミングで思い出していただければと思います。

ウィッグの選び方については、こちらの記事もあわせてご覧ください。

肌や爪のケアについては、こちらの記事で詳しく整理しています。

執筆者
神野司(かみの つかさ)
妻のがん闘病を支える中で、大阪市の医療用ウィッグ助成制度を実際に利用。
詳しいプロフィールはこちら

この記事をシェアする

記事一覧へ戻る

コメント Comments

コメント一覧

コメントはありません。

関連記事 Relation Entry